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【第6講(6日目)】改善しない理由を探る

 こんにちは。
 皮膚臨床技術研究会のシニアフェロー、牛田専一郎です。

  『非接触生活・8つの習慣を実践しているけれど
   なかなか肌の状態が良くならない』

  『始めた頃は順調だったけれど、
   最近また調子が悪くなってしまった』

 といったご相談をいただくことがあります。

 体調に波があるように、
 肌の調子もいつも一定ではありません。

 今日は“肌の調子が良くない理由”を
 自分で見つける方法を学びます。

 ▼1日の流れを書き出す【リストアップ方式】

 「がんばって8項目を実践しているのに
  肌の状態が良くないと
  ガッカリしちゃいますよね……」

 白木さんも、
 気分が沈んでいたことがありましたね。

 そんなときは、落ち着いて
 1日の流れを紙に書き出してみましょう。

 朝目覚めてから夜眠るまでの行動を
 つぶさに振り返ることで、
 見えてくるものがあるはずです。

 ではこれから、あるフェローが
 実際に書き出したメモをご紹介します。

 不調の原因がどこにあるのか、
 考えながら読んでくださいね。

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  1.<通勤>
    一度クリアリキッドで洗ったコートと
    耳あてを着用。
    防寒用の手袋には消臭、
    抗菌加工が施されている。

  2.<仕事>
    電話対応をしている。
    左耳の上側にニキビが繰り返しできる。

  3.<洗髪>
    プラスチックのブラシを2本使用。
    自分専用の洗面器で
    クリアリキッドを使って毎日洗っている。

  4.<就寝>
    シルク配合で手荒れを予防する手袋を着用。

  5.<その他 その1>
    シャンプーを使っている家族と
    ドライヤーを共用。
    ドライヤーの持ち手にシャンプーの
    シリコンなどが付着し、
    それを触った手で髪に触るという
    間接接触があるかも。

  6.<その他 その2>
    抗菌の雑巾で拭いた洗面台の上に、
    じかに顔を拭くタオルを置いている。

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 ▼答え合わせ。不調の原因はどこに!?

 あるフェローの不調の原因。
 白木さんは見つけられましたか?

 「手袋、電話、ドライヤー、タオル。
  どれも怪しいような……」

 そのとおり。
 リストアップされた内容は、すべて
 トラブルの原因になりうるものです。

 下記のバックナンバーで
 項目ごとに解説をしていますので
 ぜひ、ご参考になさってくださいね。

  ☆第354号 リストアップ?
   『接触物の見つけ方』の秘密(3)
   http://hisesshoku-derm.com/archives/2013/04/354.php

 ▼ときには、肌のことから距離を置いて。

 「こうして書き出してみると、
  一次刺激性物質に囲まれて日々暮らしていることに
  あらためて気づかされますね……」

 そうですね。

 リストアップしてみると、特に間接接触の部分で
 何か考えられそうなことが見つかるはずです。

 ただ、いろいろなことに神経質になりすぎて
 ストレスを感じてしまうのではよくありません。

 トラブルがひどくなったとき、
 原因を考えても思いつかないときは
 しばらく肌のことから離れてみましょう。

 ふとしたときに気づくこともあります。

 ▼肌に手遅れは、ありません。

 思い切ってファンデーションをやめたけれど
 せめてポイントメイクだけは……

 という方が多いようですが、
 ポイントメイクをしていると、
 肌の状態はなかなか改善しません。

 ポイントメイクを、肌の他の部分につかないように
 落とすことは、これまでの臨床の結果から
 かなり難しいことが分かっています。

 健康な素肌を早く取り戻すためには、
 ポイントメイクもしないことが近道です。

 いま抱えている肌トラブルが
 どんなにひどい状態であっても
 肌に手遅れはありません。

 肌を傷める一次刺激性物質との接触を
 完全に断つことができれば、
 どなたでも健康な素肌を取り戻すことができます。

 【第6講のポイント】

 ●トラブルがなかなか改善しないときも
  落ち着いて。

 ●自分で原因を探る、
  リストアップ方式をマスターしましょう。

 本日の講義はここまで。

 ではみなさん、また明日お会いしましょう。

 第7講は『非接触生活を楽しむ秘訣』
 をお届けします。