こんにちは。
 皮膚臨床技術研究会のシニアフェロー、牛田専一郎です。

 昨日は、お湯洗髪についてお話しましたね。

 今日は、具体的な実践方法はひと休み。

 一般的によく言われる“乾燥肌”“脂性肌”などの
 分類についてお話します。

 ところで白木さんのお肌は?

 「コスメフリークだった頃、
  デパートの化粧品売り場でカウンセリングを受けると
  “乾燥肌”って診断されてました」

 ▼『肌質』が意味するもの

 かつて白木さんも店頭で指摘されたという『肌質』。

 生まれもった肌質のような響きがありますが、実際は
 一次刺激性物質との接触によって肌に現れている
 『トラブルの状態』を分類しているだけなのです。

 カサついているから、たっぷり保湿をしましょう。
 ベタついているから、丁寧に洗顔をしましょう。

 というように肌を分類し
 解決法を提示することで
 カウンセリングがしやすくなる。

 つまり、化粧品が売りやすくなるというわけです。

 「牛田さん、身もフタもなさすぎます……」

 びっくりする方もいらっしゃるかもしれませんが
 これが現実です。

 ▼“○○肌用のスキンケア”に走る前に

 同じものに接触していても
 カサついたり、ベタついたり、ニキビができたりと
 人によって反応の現れ方はさまざまです。

 安易に“○○肌用のスキンケア”に走る前に、
 なぜ肌トラブルが起きているのか。
 その原因を突き止めましょう。

  ◎肌がカサついている場合(一般にいう“乾燥肌”の方)
  ——————————————————-

   肌がカサカサしているときは
   角質の異常剥離が起こっています。

   これは一次刺激性物質と接触している
   “証拠”でもあります。

   よかれと思ってつけている保湿剤が
   かえって何かをつけずにはいられない乾燥感を
   引き起こしているのです。

   洗顔料やシャンプー・リンスの使用をやめ、
   一次刺激性物質の残留した衣類・寝具・タオルなど
   肌を傷めるものとの接触を避けましょう。

   クリームや乳液の使用はやめていても、
   保湿をしないとシワになるという不安から
   オイルなど“肌にやさしい”といわれるもので
   保湿をしている方もいらっしゃいますが、
   これらも一次刺激性物質です。

   肌の弱い方にとっては
   けっして“やさしい”ものではありません。

  ◎肌がベタついている場合(一般にいう“脂性肌”の方)
  ——————————————————-

   お湯だけではベタつきがとれない、
   石けんを使わないと皮脂がたまってしまう。

   こんな場合は、洗浄剤の使用が
   かえって過剰な皮脂分泌を促進させています。

   洗顔料やシャンプー・リンスの使用をやめ
   一次刺激性物質の残留した衣類・寝具・タオルなど
   肌を傷めるものとの接触を避けることで、
   すぐに過剰な皮脂分泌は治まっていきます。

 ▼肌トラブルの症状は人それぞれ

 先ほどもお話しましたが、
 一次刺激性物質との接触によって起こる
 肌トラブルの症状には個人差があります。

 同じものに触れていても
 ベタつく人、カサつく人、その両方が出る人。
 毛穴が広がる人がいれば、黒ずむ人も。

 トラブルが現れる部位もさまざまで
 顔だけに出る人、身体だけに出る人、頭皮にも出る人、
 全身に出てしまう人もいます。

 また、トラブルが起こる時期も
 季節の変わり目だけ、生理前だけ、夏だけ……
 というように、人それぞれです。

 「私が乾燥肌と診断されたのは、
  化粧品や洗浄剤などの刺激物質に
  日常的に触れることで
  肌がカサついていたからなんですね」

 ▼皮膚のしくみは誰でも同じ

 今回は、一般的によく言われる
 “○○肌”などの分類についてお話しました。

 カサつきがちだから乾燥肌、
 ベタついているから脂性肌。

 というように、
 生まれつきそうだったかのように
 ご自分の肌質を捉えてしまいがちですが
 カサついているのも、ベタついているのも、
 一次刺激性物質と接触しているから。

 生まれたときから
 乾燥肌・脂性肌だった人はいないのです。

 今回お話したように、
 肌トラブルの起こる部位や症状には個人差があります。

 しかし、皮膚の生理・構造は誰もが同じです。

 なぜカサついているのか、
 なぜベタついているのか。

 皮膚のしくみを正しく理解して、
 トラブルの原因を考える習慣を持ちましょう。

 【第5講のポイント】

 ●生まれつきの
  “○○肌”はありません。

 ●接触によって起こるトラブルの症状は
  人によって異なります。
  また、トラブルの起こる部位にも
  大きな個人差があります。

 本日の講義はここまで。

 ではみなさん、また明日お会いしましょう。

 第6講は『改善しない理由を探る』
 をお届けします。