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【第1講(1日目)】自分の肌の強さ、弱さを知る

 こんにちは。
 皮膚臨床技術研究会のシニアフェロー、牛田専一郎です。

 「こんにちは、フェローの白木です。

  ラーナー講座、いよいよ始まりましたね。
  みなさん、よろしくお願いします!」

  第1講は、肌の強さ・弱さについて。

  まずはご自分の肌を知ることから
  始めましょう。

 ▼あなたの肌は強い? 弱い?

 こちらのページで
 あなたの肌の強さをチェックしてみましょう。

   ↓  ↓  ↓  ↓

  【肌の強さ診断チャート】
  http://hisesshoku-derm.com/archives/03self-check/skin_check/type.cgi

  *肌の強さを次の4段階で判定します。

  (A)角質層のバリア力の強い肌です。
  (B)比較的バリア力の強い肌です。
  (C)比較的バリア力の弱い肌です。
  (D)角質層のバリア力の弱い肌です。

 さて、診断結果はいかがでしたか?

 (C)または(D)だった方は
 “弱い肌”の持ち主です。

 現在、ニキビ・シミ・シワ・肝斑・皮膚炎・角化症・乾癬(かんせん)
 などの症状がある方も、このタイプに入ります。

 ▼非接触生活がよい、2つの理由

 何か言いたくてウズウズしている白木さん。
 質問があれば、どうぞ!

 「肌の弱い人=非接触生活をする必要がある人、
  ということでしょうか?」

 そうです。

 肌の弱い人に、非接触生活を
 おすすめする理由は2つあります。

 (1)本来、皮膚は何もつけなくてよい臓器であるから。
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  健康な肌には、自ら潤いを保ち、
  体内を守るバリア機能が備わっています。
  つまり、そもそも皮膚は何かをつける必要がない
  臓器なのです。

 (2)シャンプー・リンス、化粧品、消臭剤などの
    日用品には一次刺激性物質が含まれているから。
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  基礎化粧品、メイク用化粧品、洗浄剤などには
  一次刺激性物質が使われています。

  「一次刺激性」とは
  炎症作用があり、タンパク変性作用があること。
  生きている細胞が接触すると、
  誰にでもトラブルが起こります。

 ▼肌の性質は、十人十色

「一次刺激性物質の影響を受けて
 肌が傷んでしまう人がいる一方で、
 毎日のようにシャンプーやメイクをしていても
 キレイな肌の人もいますよね。

 これは一体どういうことなんでしょうか?」

 まだ解明されていないことも多いのですが、
 肌の強さ・弱さには大きな個人差があるのです。

 肌の強い人にとっては、
 化粧品や日用品の影響を受けてしまうほど
 肌の弱い人がいるなんて、思いもよらないことでしょう。

 肌の角質層は、死んだ細胞の角質を何層も重ねて
 その隙間を細胞間脂質で接着しています。

 肌の弱い人は、その接着力が弱く
 刺激や変性の影響を受けやすいのかもしれません。

 ひとくちに“肌の弱い人”と言っても
 その性質は人それぞれで、
 同じ一次刺激性物質に触れていても
 トラブルが局所的に出る人がいれば、
 全身に出てしまう人もいます。

 また、トラブルが起こるタイミングも

  ・角質層のバリア力が弱く1年中刺激に弱い人
  ・1日の気温差が激しくなる季節の変わり目に弱い人
  ・ストレスや体調によって刺激に弱くなる人

 といった具合に、人によってまちまちです。

 ▼肌の強さは変えられる?

 「肌を強くすることができたらいいのにな。
  そんなことは可能でしょうか?」

 残念ですが、
 肌の強さは生まれつきのもの。

 肌の弱い人が、
 肌の強い人になることはありません。

 ただ、肌の弱い人も
 一次刺激性物質との接触を断つことさえできれば、
 トラブルが改善するだけでなく、その先もずっと
 きれいな素肌を保つことができます。

 生まれつきの肌の強さが変わらないことに
 がっかりしてしまう方もいるかもしれませんが……

 肌が弱いからこそ、
 これまでの繕った美しさから卒業して
 素肌と内面の“真の美しさ”に向き合うチャンスを得ている。

 そんな風に考えると、ワクワクしませんか?

 楽しく、前向きに生活していきましょう!

【第1講のポイント】
 ●皮膚は、何もつけないことで
  健康を保つことができる器官です。

 ●肌の弱い人は、日常生活にあふれる一次刺激性物質を
  肌に接触させないことで
  健康な素肌を取り戻すことができ、
  その後も健康な素肌を維持することができます。

 本日の講義はここまで。

 ではみなさん、また明日お会いしましょう。

 第2講は『非接触生活、まず行うこと』
 をお届けします。